親の介護がいよいよ始まる――。要介護認定が下りて、「ケアマネジャーを決めてください」と言われたものの、どうやって探し、何を基準に選べばいいのか分からない。そんな戸惑いを感じていませんか。
あるいは、すでに担当のケアマネはいるけれど、「連絡が遅い」「こちらの話を聞いてくれない」と、もやもやした不満を抱えている方もいるかもしれません。
ケアマネジャーは、在宅介護の司令塔ともいえる存在です。だからこそ、相性の良いケアマネに出会えるかどうかで、その後の介護生活は大きく変わります。そして大切なのは、ケアプラン作成は無料で受けられ、合わなければ変更もできるということ。選ぶのも変えるのも、あなたの正当な権利です。
この記事では、良いケアマネを見極める具体的な基準から、上手な付き合い方、不満があるときの解決法まで、はじめての方にも分かるように解説します。
結論:良いケアマネは「3つの軸」で見極められる
親の介護が始まると、必ず関わることになるのがケアマネジャー(介護支援専門員)です。どんなサービスをどう組み合わせるか、その設計図である「ケアプラン」をつくる、在宅介護の司令塔のような存在です。
このケアマネ選びは、その後の介護生活の質を大きく左右します。とはいえ「良いケアマネ」と言われても、何を基準に選べばいいのか分かりませんよね。結論から言えば、見極めの軸は次の3つに整理できます。
- 事業所の体制(客観的な指標)……研修体制や連携実績など、質の高さを示す加算を取得しているか。
- 担当者の資質(人としての対応)……話をよく聞き、分かりやすく説明し、特定のサービスに偏らず中立に提案してくれるか。
- 自分たちの方針との相性……「在宅を続けたい」といった家族の希望を理解し、一緒に実現しようとしてくれるか。
※詳細は後章「良いケアマネを見極める7つのチェックポイント」にて解説しています。
そしてもう一つ、知っておいてほしい大前提があります。ケアプラン作成(居宅介護支援)にかかる費用は、全額が介護保険から給付されるため、利用者の自己負担は0円です1。無料で受けられるサービスだからこそ、「選ぶ」のも「合わなければ変える」のも、利用者の正当な権利です。遠慮する必要はありません。
そもそもケアマネジャーとは?役割とできること・できないこと
選び方の前に、ケアマネが「何をしてくれる人なのか」を正しく理解しておきましょう。期待とのズレが、後の不満やトラブルの原因になりやすいからです。
ケアマネジャーの4つの仕事
介護支援専門員は、介護保険法にもとづいて、要介護者が適切なサービスを使えるよう支援する専門職です。主な業務は、運営基準で次のように定められています2。
- アセスメントとケアプラン作成……本人の心身の状態や生活環境を把握し、目標を立てて最適なサービス計画をつくる。
- 連絡調整(コーディネート)……訪問介護やデイサービス、福祉用具の事業者、主治医や訪問看護などをつなぐ、多職種連携の要。
- モニタリング……少なくとも月1回は自宅を訪問し、計画どおりにサービスが提供されているか、状態に変化がないかを確認する3。
- 事務手続きの代行……要介護認定の更新申請や、介護給付費の管理などを行う。
どんな介護保険サービスがあり、どう組み合わせるのかという全体像は、別記事の「介護保険サービスの種類と使い方|費用・自己負担まで完全ガイド」で詳しく整理しています。あわせて読むと、ケアマネと相談する際の理解が深まります。
誤解しやすい「できないこと」
一方で、ケアマネは直接的な介護や生活援助をする人ではありません。次のようなことは、ケアマネの業務範囲外です。
- 掃除・買い物・ゴミ出しなどの家事代行
- 通院や買い物の送迎・付き添い(緊急時を除く)
- 医療行為
- 金銭や財産の管理
これらを「ついでにお願いできるはず」と無償で求めてしまうと、ケアマネを疲弊させ、関係がこじれる原因になります。
家事は訪問介護(ヘルパー)、お金の管理は成年後見制度といったように、役割の違う専門サービスにつなぐのがケアマネの仕事だと理解しておきましょう。何を頼めて何を頼めないかが分かれば、付き合い方もぐっとスムーズになります。
ケアマネの探し方|要支援と要介護で「窓口」が違う
いざ探そうとすると、最初につまずくのが「どこに行けばいいのか」という問題です。実は、親の認定区分(要支援か要介護か)によって、相談する窓口が分かれます。ここを間違えると遠回りになるので、最初に押さえておきましょう。
要支援1・2の場合:地域包括支援センター
「要支援1・2」と認定された場合は、状態の維持・改善を目指す介護予防が中心になります。この場合の窓口は、市区町村が設置する地域包括支援センターです。保健師や社会福祉士などが介護予防のケアプランを作成するか、地域の事業所に作成を委託します。
地域包括支援センターは、要介護の人にとっても「事業所をどこにすればいいか分からない」ときの相談先になります。役割や使い方は「地域包括支援センターとは?相談できること・利用方法を解説」で詳しくまとめているので、最初の相談先として活用してください。
要介護1〜5の場合:居宅介護支援事業所を選ぶ
「要介護1〜5」と認定された場合は、居宅介護支援事業所に所属するケアマネが担当します。ここが「ケアマネを選ぶ」場面です。探し方には、主に3つの経路があります。
| 探し方 | 特徴 | こんな人に向く |
|---|---|---|
| 市区町村・地域包括で事業所一覧をもらい自分で選ぶ | 自宅の近くや特徴で比較できる。手間はかかる | じっくり比較して選びたい人 |
| 地域包括支援センターに相談して紹介してもらう | 地域の事情に詳しく、中立的に候補を挙げてもらえる | 誰に頼めばいいか分からない人 |
| 主治医・病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)に紹介してもらう | 医療との連携実績がある事業所を紹介されやすい | 入院中・退院して在宅へ移る人 |
ポイントは、1か所で決めず、できれば2〜3か所と面談してみることです。事業所一覧(ハートページなどと呼ばれます)は市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターで入手できます。次の章のチェックポイントを手元に、比べてみましょう。
良いケアマネを見極める7つのチェックポイント
ここが記事の核心です。見極めの軸は、冒頭で触れた「事業所の体制(客観指標)」と「担当者の資質」の2つに分けると整理しやすくなります。
客観指標:事業所の体制で見る
① 「特定事業所加算」を取得しているか
これは、主任ケアマネジャーの配置や、計画的な研修、24時間の連絡体制、困難な事例の受け入れなど、質の高い体制が整った事業所に与えられる加算です。いわば国による「体制のお墨付き」の一つの目安になります。
取得の有無は、契約前にもらう重要事項説明書や、各都道府県の「介護サービス情報公表システム」で確認できます。
② 医療との連携実績があるか
親に持病があったり、在宅での看取りも視野に入れていたりする場合は、医療機関との連携に強い事業所が安心です。医療連携に関する加算(特定事業所医療介護連携加算など)を算定している事業所は、日常的に主治医や訪問看護と連携するノウハウを持っていると考えられます。
ただし、加算はあくまで「体制」の目安です。加算があるから必ず相性が良いとは限らない点には注意してください(理由は後述します)。
担当者の資質:面談で見る
③ 表面的な要望でなく「背景」を聞こうとするか
優れたケアマネは、「デイサービスを使いたい」という要望をそのまま受け取るのではなく、「なぜそう思うのか」「これまでどんな生活をしてきたのか」「介護する家族は眠れているか」まで掘り下げて聞こうとします。このアセスメント(課題分析)の姿勢が、的確なケアプランの土台になります。
④ 専門用語を分かりやすく説明できるか
介護保険の制度は複雑です。区分支給限度額や自己負担の仕組みを、専門用語のまま並べるのではなく、初めての家族にも分かる言葉で噛み砕いて説明してくれるか。これは信頼関係を築けるかどうかの大切なサインです。
⑤ 連絡や対応が速く、約束を守るか
「連絡が遅い」「折り返しがない」は、後述するとおり不満の代表例です。問い合わせへの反応の速さは、面談の段階からある程度見えてきます。
⑥ 特定のサービスに偏らず、複数の選択肢を示すか
良いケアマネは、サービスを使うとき必ず複数の事業所を挙げ、それぞれの長所・短所を公平に説明したうえで、利用者に選ばせてくれます。これは「公正中立」というケアマネの基本姿勢です4。
⑦ 家族の方針を尊重してくれるか
「できるだけ在宅で」「本人の意思を大切にしたい」といった家族の方針を、頭ごなしに否定せず一緒に考えてくれるか。価値観が合うかどうかは、長い介護の伴走者を選ぶうえで決定的に重要です。
初回面談で聞いてみたい質問例
面談の場で、次のような質問を投げかけてみると、ケアマネの姿勢が見えてきます。印刷して持参するのもおすすめです。
- 「サービスを選ぶとき、候補はいくつか比較して提案してもらえますか?」
- 「緊急のときや、夜間・休日の連絡体制はどうなっていますか?」
- 「できるだけ自宅で介護を続けたいのですが、可能でしょうか?」
- 「医療が必要になったとき、主治医や訪問看護とはどう連携しますか?」
- 「困ったことがあったら、どのくらいの頻度で相談できますか?」
要注意!避けたいケアマネのサインと「囲い込み」の見抜き方
良い面だけでなく、「これは避けたい」というサインも知っておくと、判断に迷いません。実際に多くの家族が不満を感じているのは、次のようなパターンです。
- 困りごとを相談しても、なかなか対応してくれない。
- 連絡が遅い、折り返しがない、連絡ミスが多い。
- 必要と思えない福祉用具やサービスを勧めてくる。
- 訪問が少なく、本人や家族の話をよく聞かない。
- 高圧的で、専門用語で家族を言い負かそうとする。
こうした不満は、決して「自分のわがまま」ではありません。各地の国民健康保険団体連合会(国保連)に寄せられる苦情・相談のうち、居宅介護支援(ケアマネ)に関するものは大きな割合を占めています。
たとえば新潟県国保連の令和5年度の集計では、ケアマネに関する苦情・相談が全サービス中で最も多い割合を占めていました5。つまり、あなたが感じている違和感は、全国共通の構造的な課題でもあるのです。
「囲い込み」とは何か、なぜ起きるのか
特に注意したいのが、自社グループのサービスばかりを勧めてくる「囲い込み」です。同じ法人が訪問介護やデイサービスも運営している場合、自社のサービスへ誘導したくなる事情が生まれやすいのです。
これを防ぐため、制度には歯止めがあります。ケアマネが正当な理由なく同一法人のサービスばかりを紹介し、その割合が一定(おおむね8割)を超えると、事業所の報酬が減らされる「特定事業所集中減算」という仕組みです6。ケアマネには公正中立が義務づけられている、という裏返しでもあります。
利用者側の自衛策はシンプルです。サービスを提案されたら、「ほかにも比較できる事業所があれば、いくつか挙げてもらえますか?」と一言聞いてみること。これだけで、中立的な提案を引き出しやすくなります。良いケアマネなら、嫌な顔をせず複数の候補を示してくれるはずです。
ケアマネと上手に付き合う方法|伝え方とモニタリングの活かし方
良いケアマネに出会えたら、次は関係を育てる番です。実は、ケアマネとの関係は家族側のちょっとした工夫で大きく変わります。「対応が悪い」と感じる背景に、伝え方のすれ違いがあることも少なくないからです。
家族側でできる4つの工夫
- 相談の要点を事前にまとめる……困っていること、聞きたいことを箇条書きにしておくと、限られた時間で的確に伝わります。
- 家族の中で意見と窓口を統一する……きょうだいで言うことが食い違うと、ケアマネも動きづらくなります。主な相談窓口(キーパーソン)を一人決めておきましょう。
- 書類が届いたらすぐ共有する……介護保険被保険者証や負担割合証などが届いたら、早めにケアマネに連絡します。
- つらいときは「つらい」と伝える……我慢して抱え込まず、本音を共有することが大切です。
月1回の訪問を「相談のチャンス」に変える
ケアマネは月に1回以上、自宅を訪問してモニタリングを行います7。この時間は、本人の様子を確認するだけのものではありません。介護を担う家族の疲れや不安を共有し、ケアプランを見直してもらう絶好の機会です。
「こんな愚痴を言ったら迷惑かな」と遠慮する必要はありません。家族がどれだけ疲れているかは、適切なプランを組むうえで重要な情報です。たとえば「夜眠れていない」と伝えれば、ショートステイ(短期入所)の利用を提案してもらえるかもしれません。
「最期まで自宅で」といった方針があるなら、それも遠慮なく伝えましょう。在宅生活を支える中心的なサービスである訪問介護については、「訪問介護とは?サービス内容・料金・できないことを徹底解説」で具体的な使い方を解説しています。どんな支援が受けられるかを知っておくと、ケアマネとの相談がより具体的になります。
ケアマネに不満があるとき|変更は正当な権利。罪悪感は不要です
工夫しても関係が改善しない。提案が一方的で、信頼できない。そんなときは、ケアマネを変更できます。理由を問われることもなく、いつでも可能な、利用者の正当な権利です。
「お世話になっているのに申し訳ない」と感じる方は多いものです。でも、前章で触れたとおり、ケアマネへの不満は全国で数多く寄せられています8。合わないケアマネのもとで我慢を続けることは、最終的に介護を受ける本人の生活の質を下げることにつながります。変更をためらう必要はありません。
コストの低い順に検討する
変更といっても、いきなり全部を変える必要はありません。負担の小さい順に検討しましょう。
- 同じ事業所内で担当者だけ変えてもらう
まずは事業所の管理者(所長)に「担当者の変更」を相談する方法です。行政への届出は不要で、これまでの情報も事業所内で引き継がれるため、最も手間とリスクが小さい選択肢です。 - 事業所ごと変更する
事業所そのものを変えたい場合は、新しい居宅介護支援事業所と契約し、市区町村へ「居宅サービス計画作成(変更)届出書」を提出します9。どこに相談すればいいか分からないときは、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターが相談に乗ってくれます。
円満に、安全に進める3つのコツ
- 角の立たない理由を用意する……「医療連携に強い事業所も検討したい」「知人に紹介された事業所に移りたい」など、前向きな理由にすると、感情的なしこりを残しにくくなります。
- サービスの空白期間をつくらない……新しい事業所との契約日を決めてから、今の契約を解除します。先に解約してしまうと、介護サービスが一時的に止まるおそれがあります。
- 引き継ぎ情報を確実に渡す……これまでのケアプランや主治医からの情報、本人の生活リズムなど、新旧の担当者間でしっかり共有してもらいましょう。
変更の前に知っておきたい注意点と限界
ここまで「変更は権利」とお伝えしてきましたが、中立な立場から、知っておくべき注意点もお伝えします。
- 頻繁な変更はかえって負担になる……変更のたびにアセスメントや関係づくりがやり直しになり、本人にストレスがかかります。まずは対話や事業所の相談窓口を試し、それでも改善しないときの選択肢と考えましょう。
- 地域によっては選択肢が限られる……ケアマネ不足を背景に、居宅介護支援事業所は全国的に減少傾向にあると報告されています。地方や中山間地域では「変えたくても受け入れ先が見つからない」こともあり得ます。
- 制度の評価と相性は別もの……加算を取得した優良な事業所でも、担当者個人との相性や会話の波長まで保証されるわけではありません。最後はやはり「人」を見る目が大切です。
これらは地域差・個人差が大きいため、実際の状況はお住まいの市区町村や地域包括支援センターで最新情報を確認することをおすすめします。
在宅介護を続けるなら|住まいの環境という選択肢
「できるだけ自宅で介護を続けたい」。その方針をケアマネと共有することの大切さは、ここまで繰り返しお伝えしてきました。在宅介護を支えるのは、良いケアマネとサービスの組み合わせ、そして本人と家族が無理なく暮らせる住環境の両輪です。
住環境を整える方法はさまざまですが、選択肢の一つに、庭などの敷地に設置する介護専用の別棟「シニアリビング(別棟介護)」があります。仕様の事実は次のとおりです。
- 大がかりなリフォーム工事をせず、工場で完成させたユニットを設置する方式
- 「室内で生活し続ける前提」での高断熱仕様で、ヒートショック対策にも配慮
- 給排水の接続により、トイレや浴室の設置も可能
- 1ユニット(約6.0m×2.4m)から、連結による拡張も可能
- 使い終えた後は買取に対応する場合がある
一方で、どんな住まいの選択肢にも向き不向きがあります。完全同居・リフォーム・施設などと、次の観点で比較して検討することをおすすめします。
| 比較の観点 | 確認したいこと |
|---|---|
| 費用(初期・運用) | 設置費用と、光熱費などの運用コスト |
| プライバシー | 本人・介護者それぞれの生活空間を保てるか |
| 介護のしやすさ | 動線や設備が介護に向いているか |
| 将来の扱い | 使わなくなったときに売却・撤去・転用できるか |
| 設置条件・法規制 | 敷地の広さや建築上の条件(要確認) |
どの方法が合うかは、家族の状況や敷地条件によって変わります。ケアマネに在宅の方針を伝えながら、住環境の選択肢の一つとして検討してみてください。詳しくはサービスの説明ページもご覧いただけます。
今日からできるアクションチェックリスト
最後に、今の状況別に「次の一歩」を整理します。
これからケアマネを探す人
- 親の認定区分(要支援か要介護か)を確認する
- 市区町村の窓口か地域包括支援センターで、事業所一覧をもらう
- 気になる事業所2〜3か所と面談する
- 本記事の「7つのチェックポイント」と「質問例」で比較する
今のケアマネに不満がある人
- 不満の内容を具体的に書き出してみる
- まずは担当者本人、または事業所の相談窓口に伝える
- 改善しなければ、まず「同じ事業所内での担当者変更」を検討する
- それでも難しければ、事業所変更を市区町村・地域包括支援センターに相談する
ケアマネは、介護という長い道のりを一緒に歩む伴走者です。「無料で受けられ、合わなければ変えられる」という前提を思い出して、納得のいくパートナーを見つけてください。
よくある質問
- Qケアマネジャーへの相談やケアプラン作成は有料ですか?
- A
いいえ、利用者の自己負担はありません。居宅介護支援(ケアプランの作成)にかかる費用は全額が介護保険から給付されるため、相談やプラン作成は無料で受けられます。だからこそ、納得できるまで選んだり、合わなければ変更したりすることに遠慮はいりません。
- Qケアマネはどうやって探せばいいですか?
- A
親の認定区分によって窓口が変わります。要支援1・2なら地域包括支援センター、要介護1〜5なら居宅介護支援事業所が担当です。市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターで事業所一覧をもらい、できれば2〜3か所と面談して比べるのがおすすめです。
- Q良いケアマネを見分けるポイントは何ですか?
- A
「事業所の体制」と「担当者の対応」の両面で見るのがコツです。研修体制などを評価する加算を取得しているか、そして表面的な要望だけでなく背景まで聞き、特定のサービスに偏らず複数の選択肢を示してくれるかを確認しましょう。初回面談で「候補を比較して提案してもらえますか?」と聞いてみると姿勢が見えてきます。
- Qケアマネに不満があります。変更してもいいのでしょうか?
- A
はい、変更は理由を問わずいつでもできる正当な権利です。ケアマネへの不満は全国でも多く寄せられており、決してわがままではありません。まずは同じ事業所内で担当者だけ替えてもらう方法が最も手軽で、それでも難しければ事業所ごと変更し、市区町村や地域包括支援センターに相談しましょう。
- Q「囲い込み」とは何ですか?どう見抜けますか?
- A
自社グループのサービスばかりを勧めてくることを指します。ケアマネには公正中立が義務づけられており、特定の法人への紹介が偏ると報酬が減算される仕組みもあります。サービスを提案されたら「ほかにも比較できる事業所を挙げてもらえますか」と一言聞くと、中立的な提案を引き出しやすくなります。
まとめ
ケアマネジャー選びは、「事業所の体制」「担当者の対応」「自分たちの方針との相性」という3つの軸で見極められます。そして、ケアプラン作成は無料で受けられ、合わなければ変更もできる――。この大前提を知っているだけで、ケアマネとの向き合い方はずっと前向きなものになります。
最後に、この記事の要点を整理します。
- 探し方は、親の認定区分で窓口が変わる(要支援は地域包括支援センター、要介護は居宅介護支援事業所)
- 良いケアマネは、背景まで聞き、分かりやすく説明し、特定のサービスに偏らず中立に提案してくれる
- 「囲い込み」など避けたいサインは、複数の候補を求めることで見抜ける
- 不満があれば、まず担当者変更、次に事業所変更と、負担の小さい順に検討してよい
- 頻繁な変更にはリスクもあるため、まずは対話と相談から始める
良いケアマネは、介護という長い道のりを一緒に歩んでくれる頼もしいパートナーです。まずは地域包括支援センターや市区町村の窓口に、気軽に相談することから始めてみてください。
そして「できるだけ自宅で介護を続けたい」という方針をお持ちなら、それを支える住まいの環境づくりも、選択肢の一つとして検討する価値があります。庭に設置する介護専用の別棟という方法について詳しく知りたい方は、シニアリビング(別棟介護)の説明ページもあわせてご覧ください。
脚注
- 介護保険法(平成9年法律第123号)第46条(居宅介護サービス計画費の支給). e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 ↩︎
- 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(介護支援専門員の業務・公正中立)」. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001399883.pdf ↩︎
- 独立行政法人福祉医療機構(WAM NET)「ケアマネジャー業務ガイド:モニタリング」. https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/kaigo/caremanager/caremanagerworkguide/caremanagerworkguide_n011.html ↩︎
- 厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(介護支援専門員の業務・公正中立)」. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001399883.pdf ↩︎
- 新潟県国民健康保険団体連合会「令和5年度 介護サービスに関する苦情・相談処理等の状況」(2024). https://niigata-kokuho.or.jp/kiji00381/3_81_20_20240620_R5kujousoudansyorijoukyou.pdf ↩︎
- 川崎市「特定事業所集中減算のしくみ」(2021). https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000036/36049/04_sikumi202108.pdf ↩︎
- 独立行政法人福祉医療機構(WAM NET)「ケアマネジャー業務ガイド:モニタリング」. https://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/kaigo/caremanager/caremanagerworkguide/caremanagerworkguide_n011.html ↩︎
- 新潟県国民健康保険団体連合会「令和5年度 介護サービスに関する苦情・相談処理等の状況」(2024). https://niigata-kokuho.or.jp/kiji00381/3_81_20_20240620_R5kujousoudansyorijoukyou.pdf ↩︎
- 東大和市「居宅(介護予防)等サービス計画作成依頼(変更)届出について」. https://www.city.higashiyamato.lg.jp/kenkofukushi/kaigohoken/1009176/1009507/index.html ↩︎