介護休業給付金はいくら?支給額・受給条件・手続きを2026年版で解説

介護休業給付金は月給30万円なら月約20万円、休業中も保険料を月約4.5万円払うことを左右の数字で比べたサムネイル画像 介護者の悩み・メンタルケア

親の介護で仕事を休むと決めたとき、あるいは休むべきか迷っているとき、真っ先に頭をよぎるのは「休んでいる間の収入はどうなるのだろう」という不安ではないでしょうか。

介護休業給付金はいくらもらえるのか、自分も受け取れるのか、手続きはどう進めればいいのか。調べようとしても、疑問が次から次へと浮かんできます。

介護休業給付金は、休業前の賃金の67%を、対象家族1人につき通算93日まで受け取れる雇用保険の給付制度です。申請は原則として勤め先の会社がハローワークに対して行い、給付金は休業が終わったあとに振り込まれます。ただし、休業中も社会保険料の支払いは続くため、実際に手元に残る金額は67%よりも少なくなります。

この記事でわかること
  • 月給別の支給額と、2026年8月からの上限額
  • 休業中も払い続ける社会保険料の目安 – 月給30万円で月約4.5万円
  • 受給できるかを確かめる5つのチェック
  • 会社とあなたの役割分担、必要な書類と申請期限
  • 給付金をもらい損ねやすい場面と、93日の後の備え

介護休業給付金はいくら?計算式と月給別の早見表

介護休業給付金の支給額を、休業開始時賃金日額×支給日数×67%で求める計算式の図解

受け取れる金額は、休業前6か月の賃金から出した「1日あたりの額」に、日数と67%を掛けて計算します。残業代が多い月と少ない月がある場合も、その平均が支給額に反映されます。

計算式は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」

計算のもとになるのは、休業開始時賃金日額です。これは、休業に入る前の6か月間に支払われた賃金の総額を、180で割った金額を指します。この6か月の賃金は、保険料などが引かれる前の総支給額(額面)で、残業代や各種手当は含みますが、賞与(ボーナス)は含みません1。

給付金は、休業を始めた日から1か月ごとに区切った期間(支給単位期間)ごとに計算されます。1つの支給単位期間あたりの支給額は、次の式で求めます2。

支給額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数(原則30日) × 67%

なお、休業が終わる日を含む最後の期間だけは、その期間の初日から休業終了日までの実際の日数で計算されます3。

月給20万・30万・40万円なら、1か月いくら?

休業前の6か月間、残業代や手当を含めた月給が毎月同じだった場合の支給の目安は、次の表のとおりです。実際の金額は、会社が提出する賃金の証明書をもとにハローワークが算出し、端数の処理などで表と多少前後することがあります。

休業前の月給休業開始時賃金日額1か月(30日)の支給額通算93日の目安
20万円6,666円133,986円約41.5万円
30万円10,000円201,000円約62.3万円
40万円13,333円267,993円約83.1万円
60万円(上限を超える例)上限の18,220円で計算366,222円約113.5万円

月給30万円の方なら、1か月あたり約20万円が目安です。厚生労働省も、休業前の月額が平均30万円程度の場合の支給額を、月額20.1万円程度と示しています4。なお「通算93日の目安」は、賃金日額に93日と67%を掛けた概算です。

上限と下限は毎年8月に見直される

計算のもとになる賃金月額(休業開始時賃金日額×30日)には、上限と下限が設けられています。2026年8月1日から2027年7月31日までに適用される額は、次のとおりです5。

  • 上限:賃金月額546,600円(1つの支給単位期間の支給額は、最大で366,222円)
  • 下限:賃金月額96,090円(休業前の賃金がこれを下回る場合も、96,090円として計算)

そのため、過去6か月の平均月給がおよそ54.7万円を超える方は、支給額が上限で頭打ちになります。上限と下限は毎年8月1日に改定されるので、申請する時期の額をハローワークの最新の案内で確認しておきましょう。

手取りは67%より少ない|休業中も払う社会保険料と住民税

月約20.1万円の給付から保険料約4.5万円を払うと手元は約15.6万円になることを示す階段グラフ

「月給30万円なら月約20万円を受け取れる」と聞くと、休業中も生活を維持できそうに思えるかもしれません。しかし見落としがちなのが、介護休業の間も社会保険料が免除されず、支払いが続くという点です。

給付金は非課税。でも保険料の免除はない

介護休業給付金は課税の対象にならないため、所得税はかかりません6。しかし、産前産後休業や育児休業とは異なり、介護休業には健康保険料や厚生年金保険料の免除制度がありません7。

しかも休業中は給与が出ないので、会社は保険料の本人負担分を給与から天引きできません。厚生労働省がハローワークの案内で示している通知書の参考様式でも、会社が毎月請求書を送り、本人が指定の口座へ振り込む形が例として挙げられています8。

月給30万円なら、保険料の本人負担は月約4.5万円

協会けんぽに加入している40〜64歳の方をモデルに、2026年度の全国平均の料率で試算してみましょう。標準報酬月額(保険料の計算に使う月給の区分)が30万円の場合、毎月の本人負担額は次のとおりです9,10。

保険料料率(会社と本人で折半)本人負担(月額)
健康保険料9.90%(全国平均)14,850円
介護保険料(40〜64歳)1.62%2,430円
子ども・子育て支援金(2026年4月分から)0.23%345円
厚生年金保険料18.300%27,450円
合計-45,075円

月約20万円の給付金から毎月約4.5万円の保険料を払うと、手元に残る金額は15万円台まで目減りします。休業が3か月に及べば、保険料だけで約13.5万円。健康保険の料率は都道府県や加入している健康保険組合によって違うので、正確な額は勤め先の人事・給与担当者に確認してください。

住民税も払い続け、給付金が入るのは休業後

住民税も、休業したからといって納めなくてよくなるわけではありません。給与から天引きできない間は、市区町村から直接届く納税通知書で納める形に切り替わることがあります11。

さらに注意したいのが、給付金の申請は休業が終わったあとに行うため、振り込まれるまでに時間差があることです。そのため、休業期間中の生活費や社会保険料・住民税は、いったん貯蓄で立て替えることになります。

休業に入る前に、何か月分の支出を家計から賄えるかを試算しておくと安心です。

介護休業給付金の受給条件|5つのチェック

介護休業を取れるかを確かめてから、加入期間・契約期間・就業日数・休業中の賃金・家族の状態の5つを確認する受給条件の流れ図

給付金を受け取るには、前提として法律上の「介護休業」を取ったうえで、雇用保険の給付要件を満たす必要があります。そのため、確かめる順番は大きく2段階です。

まず、介護休業を取れるかを確かめる

介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、最大3回に分けて取れます。会社の就業規則に規定がなくても、労働者が申し出れば取れる休業です12。ただし会社は、労使協定(会社と労働者の代表が結ぶ書面の取り決め)を結んでいれば、次の人を介護休業の対象から外すことができます13。

  • 入社して1年に満たない人
  • 申し出の日から93日以内に雇用関係が終わることが明らかな人
  • 週の所定労働日数が2日以下の人

介護休業を取れなければ、給付金も受け取れません。入社して間もない方やシフト日数が少ない方は、自分が対象外になっていないかを人事に確認しておきましょう。なお、介護休業の期間は2週間以上である必要はなく、10日間だけの取得でも給付の対象になります14。

チェック①〜④:雇用保険の4つの要件

介護休業を取れる場合でも、給付金を受け取るには、ハローワークが確認する雇用保険の次の4つの要件を満たす必要があります15。

  1. 雇用保険の加入期間:
    休業開始前の2年間に、賃金支払いの基礎となった日(賃金支払基礎日数)が11日以上ある月が、12か月以上あること。足りない場合は、働いた時間が80時間以上の月も1か月として数えます。
  2. 契約期間の定め:
    契約社員やパートなど期間を決めて雇われている人は、休業開始予定日から93日を経過する日から6か月を経過する日までに、契約が満了して更新されないことが明らかでないこと。
  3. 休業中の就業日数:
    支給単位期間(休業開始日から1か月ごとに区切った期間)ごとに、働いた日が10日以下であること。最後の1か月未満の期間は、10日以下に加えて、まったく働かなかった日が1日以上必要です。
  4. 休業中の賃金:
    休業期間中に会社から賃金が支払われた場合、その額が、休業開始時賃金日額(休業前6か月の賃金を180で割った額)×支給日数の80%以上なら、その期間は支給されません。13%を超えて80%未満なら、超えた分が減額されます。

3つ目の就業日数は、労働時間の長短ではなく日数で判断されるため、短時間のテレワークでも1日に数えます。また、副業など勤め先以外で働いた日も数えます16。

2つ目の契約期間の要件は、近いうちに雇い止めになることが決まっていなければ対象になりうる、という意味です。ただし雇用形態を問わず、休業を始める時点で休業後に退職することが決まっている方は、給付を受けられません。この給付金が、仕事に戻ることを前提にした制度だからです17。

チェック⑤:家族が「常時介護を必要とする状態」か

介護の対象になる家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫です。同居か別居かは問われません18。

そのうえで、その家族が、負傷、疾病、または身体上・精神上の障害により、2週間以上にわたって常時介護を必要とする状態にあることが求められます。この状態かどうかは、次のどちらかに当てはまるかで判断されます19。

  • 介護保険の要介護認定で「要介護2以上」と認定されている。
  • 厚生労働省の判断基準の12項目のうち、3段階の2段階目(一部介助や見守りが必要、など)が2つ以上、または3段階目(全面的な介助が必要、など)が1つ以上に当てはまり、その状態が続くと認められる。

12項目は、座位の保持、歩行、移乗、水分・食事の摂取、排泄、衣類の着脱、意思の伝達、外出すると戻れない・危険を避けられない、物を壊す・衣類を破く、物忘れなどの認知・行動上の課題、薬や医療機器の使用・管理、日常の意思決定です20。

つまり、要介護認定がまだ下りていない親御さんや、「要介護1」と認定された親御さんでも、日常生活の様子がこの12項目に当てはまれば対象になりえます。判断基準は2025年4月に見直され、それ以前の資料とは項目の分け方が違います。そのため、会社に相談するときは、新しい基準に沿って親御さんの様子を整理して伝えてみてください。

申請・手続きの流れ|会社とあなたの役割分担と必要書類

介護休業給付金の申請で、あなたが用意する書類と会社が用意する書類を左右に分け、ハローワークへ提出する流れを示した図

介護休業給付金の申請は、原則として勤め先の会社が、事業所を管轄するハローワークに対して行います。ただし、本人が希望する場合や、やむを得ない理由で会社を通すのが難しい場合は、自分で申請することもできます21。

あなたがやること

  • 介護休業の申し出:
    休業の開始日と終了日を決め、会社へ書面(介護休業申出書)で申し出ます22。休業開始予定日の2週間前までに申し出ないと、会社は開始日を、申し出の翌日から2週間を経過する日まで遅らせて指定できます23。
  • 続柄が分かる書類の準備:
    介護する家族の氏名や、あなたとの続柄が分かる住民票記載事項証明書などを用意します。あなたと家族が同じ世帯にいて、申請時に2人のマイナンバーを届け出る場合は、添付を省略できます24。
  • 振込先口座の指定:
    本人名義の口座を、申請書と一緒になった届出欄に記入します。マイナポータルに登録した公金受取口座を指定することもできます25。

別居している親御さんを介護する場合など、同じ世帯でないときは、続柄の書類を省略できません。取り寄せる時間を考えて早めに準備しておくと、手続きが滞らずに済みます。

会社が用意する書類

休業前の賃金を証明する「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」と「介護休業給付金支給申請書」は、会社が作成します(申請書の氏名欄は、原則としてあなたが記入します)。さらに会社は、休業中の出勤と賃金の実績を示す出勤簿やタイムカード、賃金台帳をそろえ、あなたが出した申出書や続柄の書類と一緒にハローワークへ提出します26。

あなたが用意するのは申出書と続柄の書類、振込先の口座くらいで、賃金や勤怠の証明は会社が担います。会社は電子申請で手続きすることもできます27。

申請は休業が終わるたびに行う

  1. 休業開始の2週間前までに、会社へ介護休業を申し出る
  2. 介護休業を取る
  3. 休業が終わったら、続柄が分かる書類などを会社に渡す
  4. 会社が申請書類を取りまとめ、ハローワークへ提出する
  5. ハローワークの審査を経て、支給決定通知書が届く
  6. 指定した口座に給付金が振り込まれる

介護休業を複数回に分けて取った場合は、休業が終わるたびに、この申請を行います28。なお、休業中に会社との連絡が途絶えると、会社は出勤の実績や賃金を確定できず、申請が遅れることがあります。

上司や人事への切り出し方と相談の順番は、介護の会社への伝え方|上司に話す順番と準備で詳しく整理しています。

いつ振り込まれる?申請期限と2年の時効

7月25日に休業を終えた場合の申請期限9月30日と、支給決定から約1週間で振り込まれる流れ、2年の時効を示したタイムライン

たとえば7月25日に介護休業を終えた場合、申請の期限は9月30日です29。

申請期限は、休業終了の翌日から2か月後の月末

申請の期限は、介護休業が終わった日の翌日から起算して2か月を経過する日が属する月の末日です。なお、1回の休業が3か月以上に及ぶ場合は、休業開始日から3か月を経過する日を終了日とみなして数えます30。

振込は支給決定からおおむね1週間後

会社が書類をハローワークに提出すると審査が行われ、支給決定通知書が出されます。指定の口座に振り込まれるのは、支給決定からおおむね1週間後です31,32。

期限を過ぎても、2年の時効までは申請できる

介護に追われて申請期限を過ぎてしまっても、諦める必要はありません。

雇用保険の給付には2年の時効があり、時効が完成する前であれば申請できます。介護休業給付金の時効は、休業を終了した日の翌日から2年です33。期限を過ぎたことを理由に会社の担当者が申請をためらっているときは、この扱いを伝えて申請を頼んでみてください。

介護休暇・有給休暇との違い|給付金が出るのはどれ?

介護休業・介護休暇・年次有給休暇の日数とお金の違いを3枚のカードで比べた図

介護のために仕事を休む方法には、介護休業のほかに介護休暇や年次有給休暇があります。とくに介護休業と介護休暇は名前が似ていますが、休める日数と、休んだ日のお金の出方が大きく違います。

3つの休み方の比較

休み方休める日数休んだ日のお金
介護休業対象家族1人につき通算93日まで(3回まで分けて取れる)給与の扱いは会社しだい。要件を満たせば雇用保険から介護休業給付金(賃金の67%)
介護休暇1年度に5日(対象家族が2人以上なら10日)。時間単位でも取れる給与の扱いは会社しだい。雇用保険の給付はない
年次有給休暇勤続年数などに応じた日数有給(通常の給与が支払われる)

介護休業と介護休暇は、どちらも育児・介護休業法で定められた制度です34。

このうち介護休暇は、2025年4月の法改正で、労使協定(会社と労働者の代表が結ぶ取り決め)によって入社6か月未満の人を対象外にする仕組みが廃止され、入社して間もない方も取れるようになりました。ただし、週の所定労働日数が2日以下の人は、引き続き対象外にできます35。

短い用事は介護休暇、まとまった準備は介護休業

病院への付き添いや、ケアマネジャー(介護サービスの計画を立てる専門職)との打ち合わせのように、数時間から1日で済む用事には、介護休暇や有給休暇を使うのが賢い方法です。そうして介護休業の93日を温存しておけば、ケアプランの作成や介護事業所の手配、住まいの見直しといった、まとまった準備に時間を充てられます。

残業の免除や短時間勤務など、ほかの制度も含めた仕事と介護の両立の全体像は、介護離職しないための両立ガイド|6つの制度と介護休業93日の使い方で整理しています。

給付金をもらい損ねやすい5つの場面

業務対応・休業中の賃金・別居の親の書類・2回目の申請・退職予定という、介護休業給付金をもらい損ねやすい5つの場面を示したアイコン図

受給条件を満たしているつもりでも、休業中の過ごし方や申請手順の不備によって、給付金が減ったり、受け取れなくなったりすることがあります。

休業中と申請時に起きやすいつまずき

ハローワークの案内に照らすと、次のような場面で給付が止まったり、減ったりします36。

  • 休業中の業務対応が多くなりすぎる:
    出社や在宅勤務をした日が、1つの支給単位期間(休業開始日から1か月ごとの期間)で10日を超えると、その期間は支給されません。
  • 会社から休業中の賃金が支払われる:
    休業期間の賃金が、休業前の賃金をもとにした額(休業開始時賃金日額×支給日数)の80%以上だと、その期間は支給されません。
  • 別居している親の書類がそろわない:
    同じ世帯でない家族の場合、続柄が分かる書類を省略できません。
  • 2回目・3回目の申請を忘れる:
    分けて休んだ場合は、休業が終わるたびに申請が必要です。
  • 休業後に退職する前提で休む:
    休業を始める時点で退職が決まっていると、給付の対象になりません。

いずれも、休業に入る前の確認で防げます。とくに休業中の連絡の取り方と業務の引き継ぎは、休む前に上司や同僚と決めておきましょう。

給付だけでは補えない、制度の限界

介護休業給付金を受け取れるのは、同じ対象家族について通算93日までです。93日分を受け取ったあとは、親の要介護状態が変わっても、同じ家族について再び受け取ることはできません37。

一方で、介護の経験がある人への調査では、介護を行った期間は平均55.0か月(4年7か月)で、4年を超えた人が約4割いました38。つまり、給付金で収入の減少を補えるのは、長い介護生活のうち最初の数か月に限られます。

そのため、休業している間に要介護認定の申請やケアマネジャー選び、介護サービスの手配を進め、仕事に戻ったあとも介護が続けられる形を整えておくことが、93日の現実的な使い方になります。

93日の後も働き続けるために|住まいの選択肢と別棟介護

母屋の庭に介護専用ハウス(別棟)を置いた敷地の俯瞰イラストと、同居・近居・施設・別棟介護の4つの住まいの選択肢

休業中に考えておきたいことの一つが、仕事に戻ったあと、親の住まいと介護をどうするかです。親の住まいまでの距離や見守りやすさによって、復職後に通う手間や介護の負担は大きく違ってきます。

住まいの選択肢を比べる

選択肢費用プライバシー介護のしやすさ将来の扱い
完全同居改修をしなければ小さい確保しにくい距離は近いが、介護の負担が同居する家族に偏りやすい住み続けるか、改修する
近居新たな住まいの確保に費用がかかる確保しやすい通う手間がかかるそれぞれの住まいとして続く
施設入居入居時の費用と月額費用が続く確保しやすい日常の介護を専門職に任せられる退去で終わる
別棟介護(庭に設置)建物の購入・設置の費用がかかる確保しやすい同じ敷地で見守りながら、生活空間は分けられる使い終えた後に買い取りを相談できる場合がある

費用や工期、設置できるかどうかは、地域や敷地の条件、家族の状況によって大きく違います。どの形が合うかは、親御さんに必要な介護の程度と、自分が仕事の合間に通える頻度の2つを比べて考えるのが現実的です。

別棟介護(シニアリビング)の特徴と、向かない場合

株式会社アイデアの「シニアリビング」は、自宅の庭に設置する介護専用ハウス(別棟)です。工場で完成させた建物をクレーン付きのトラックで運んで設置するため、母屋のリフォーム工事は必要ありません。断熱性を高めた仕様で、使い終えた後は買い取りを相談できる場合があります。

一方で、敷地に設置スペースを確保できない住宅には向きません。また、親御さんが同じ屋根の下での暮らしを強く望む場合は、別棟より同居の工夫のほうが合うと考えられます。建築確認や固定資産税の扱いも敷地や地域によって違うので、検討する際は事前の確認が必要です。

今日からできる準備チェックリスト

就業規則の確認から地域包括支援センターへの相談まで、介護休業の前に確かめる6項目を並べたチェックリストのイラスト

介護休業を考え始めたら、休業に入る前に次の6つを確かめておきましょう。給付金の受け取りと休業中の家計の両方で、慌てずに対応できます。

  • 就業規則などを確認し、自分が介護休業の対象から外れていないかを人事に確かめる。
  • 親が「要介護2以上」か、厚生労働省の「常時介護を必要とする状態」の判断基準(12項目)に当てはまるかを確かめる。
  • 上司や人事に相談し、休業開始予定日の2週間前までに介護休業申出書を出す。
  • 親と別に暮らしている場合は、続柄が分かる書類(住民票記載事項証明書など)を取り寄せる。
  • 休業中の社会保険料の本人負担額と支払い方法、住民税の納め方を会社に確認する。
  • 地域包括支援センター(高齢者の介護や暮らしの相談窓口)に相談し、要介護認定の申請やケアプラン作成の段取りを進める。

とくに上の2つは、介護休業と給付金の対象になるかどうかに直結します。親御さんの様子に変化が見えたら、早い段階で確かめておきましょう。

よくある質問

Q
パートや契約社員でも介護休業給付金は受け取れますか?
A

条件を満たせば、パートや契約社員でも受け取れます。雇用保険に入っていることと、休業前の2年間に給与の支払い対象の日が11日以上ある月が12か月以上あることが必要です。契約期間のある人は、休業開始予定日から93日を過ぎた後の6か月以内に契約が終わると決まっていなければ対象です。ただし週の勤務日数が2日以下の人は、労使協定(会社と労働者代表の取り決め)で介護休業の対象外とされている場合があります。

Q
親がまだ要介護認定を受けていなくても対象になりますか?
A

対象になる場合があります。「要介護2以上」と認定されていれば対象ですが、未認定でも諦める必要はありません。厚生労働省の判断基準の12項目(歩行、排泄、食事、物忘れなど)のうち、一部介助が必要な項目が2つ以上か、全面的な介助が必要な項目が1つ以上あり、その状態が2週間以上続くと認められれば対象になります。認定を待つ間でも、まずは勤め先の人事に相談してみてください。

Q
介護休業給付金に税金はかかりますか?
A

給付金そのものは課税の対象にならないので、所得税は引かれません。ただし注意したいのは、育児休業と違って、介護休業では社会保険料が免除されない点です。休業中も健康保険料や厚生年金保険料、住民税の支払いは続きます。たとえば協会けんぽに加入する40〜64歳で、保険料の計算に使う月給の区分が30万円の方なら、本人負担の保険料は月約4.5万円が目安です。

Q
介護休業中に少しだけ仕事をしても大丈夫ですか?
A

1か月ごとの区切り(休業開始日から1か月ごとの期間)の中で、働いた日が10日以下なら受け取れます。労働時間の長短は関係なく、短時間のテレワークでも1日に数えます。また、休業期間中に会社から賃金が支払われ、その額が休業前の賃金をもとにした額の80%以上になると、その期間の給付金は支給されません。

Q
介護休業を2回に分けて取ったら、申請はどうなりますか?
A

休業が終わるたびに申請します。介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、最大3回に分けて取れます。申請期限は回ごとに数え、それぞれの休業が終わった日の翌日から2か月を経過する日が属する月の末日までです。2回目以降は申請を忘れやすいので、分けて休む予定を会社の担当者と共有しておくと、申請漏れを防げます。

まとめ

介護休業給付金は、親の介護のために仕事を休む期間の収入を、雇用保険が一定の割合で支える心強い制度です。受け取れるかどうかは休業前の条件と手続きでほぼ決まり、休業中も社会保険料の支払いが続く点には、前もっての備えが必要です。

Point
  • 支給額は、休業前6か月の賃金から出した1日あたりの額をもとに計算し、2026年8月からの1年間は1か月あたり最大366,222円。
  • 休業中も社会保険料や住民税の支払いは続くため、給付金が振り込まれるまでの生活費は蓄えから立て替える。
  • 受給には、介護休業を取れること、雇用保険の加入期間、休業中の就業日数(1か月ごとの区切りで10日以下)、休業中の賃金、家族の状態の5点を満たす必要がある。
  • 申請は原則として会社がハローワークに行い、別居の親を介護する場合は続柄の書類を自分で用意する。
  • 給付は同じ家族について通算93日まで。この期間に、職場に戻ったあとも続けられる介護の形を整える。

まずは、就業規則で自分が介護休業の対象になっているかを確かめるとともに、親御さんの状態が「常時介護を必要とする状態」の判断基準に当てはまるかを確認してみてください。そのうえで、仕事に戻ったあとの介護をどこで続けるかを早いうちから家族で話し合っておくと、93日を体制づくりに生かせます。

住まいの選択肢の一つに、自宅の庭に介護専用の別棟を設ける「別棟介護」という方法もあります。同じ敷地で見守りながら、お互いの生活空間やプライバシーも大切にしたいとお考えのご家庭は、まずは気軽に、シニアリビング(別棟介護)のサービスページで仕組みや設置の条件をのぞいてみてください。

脚注

  1. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  2. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  3. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  4. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  5. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  6. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  7. 日本年金機構「厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)」(2026). https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/20140122-01.html ↩︎
  8. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  9. 全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和8年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます」(2026). https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/rate_prefectures/r08/index.html ↩︎
  10. 日本年金機構「厚生年金保険料額表(令和8年度版)」(2026). https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/ryogakuhyo/20200825.html ↩︎
  11. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  12. e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」第6条・第11条・第12条・第16条の5/同施行規則 第24条(2026). https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076/https://laws.e-gov.go.jp/law/403M50002000025 ↩︎
  13. e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」第6条・第11条・第12条・第16条の5/同施行規則 第24条(2026). https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076/https://laws.e-gov.go.jp/law/403M50002000025 ↩︎
  14. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  15. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  16. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  17. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  18. 厚生労働省「常時介護を必要とする状態に関する判断基準(令和7年4月1日適用)」(2025). https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/002140717.pdf ↩︎
  19. 厚生労働省「常時介護を必要とする状態に関する判断基準(令和7年4月1日適用)」(2025). https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/002140717.pdf ↩︎
  20. 厚生労働省「常時介護を必要とする状態に関する判断基準(令和7年4月1日適用)」(2025). https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/002140717.pdf ↩︎
  21. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  22. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  23. e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」第6条・第11条・第12条・第16条の5/同施行規則 第24条(2026). https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076/https://laws.e-gov.go.jp/law/403M50002000025 ↩︎
  24. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  25. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  26. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  27. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  28. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  29. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  30. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  31. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  32. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  33. 厚生労働省「雇用保険の給付金は、2年の時効の期間内であれば、支給申請が可能です」(2025)/e-Gov法令検索「雇用保険法」第74条(2026). https://www.mhlw.go.jp/content/001571595.pdf/https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 ↩︎
  34. e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」第6条・第11条・第12条・第16条の5/同施行規則 第24条(2026). https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076/https://laws.e-gov.go.jp/law/403M50002000025 ↩︎
  35. 厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内(令和7年4月1日から段階的に施行)」(2024). https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001259367.pdf ↩︎
  36. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(2026). https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kaigokyuugyou.pdf ↩︎
  37. 厚生労働省「Q&A~介護休業給付~」(2026). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158665.html ↩︎
  38. 公益財団法人生命保険文化センター「介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?」(2024年度「生命保険に関する全国実態調査」)(2024). https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html ↩︎