在宅介護の費用|月5〜10万円の内訳と負担を減らす6つの制度

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「自宅で親の介護を始めたいけれど、毎月どのくらいお金がかかるんだろう…」
「想定外の出費で、自分たちの家計まで苦しくならないか不安…」

在宅介護を考え始めた40〜50代の方にとって、費用は最も気がかりなテーマの一つではないでしょうか。

実際に介護が始まると、介護サービス費だけでなく、医療費やおむつ代など、思った以上にさまざまな出費が重なります。「いくらかかるか分からない」という不安が、一歩を踏み出せない原因になっていることも少なくありません。

そこでこの記事では、在宅介護にかかる月々の費用の平均額や内訳、要介護度別のシミュレーション、そして負担を軽くする公的制度まで、お金の不安を解消するために知っておきたいことを分かりやすくまとめました。費用の中身を正しく理解し、使える制度を賢く活用すれば、漠然とした不安は「計画的な備え」に変わります。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 月いくら?:在宅介護の費用の平均と、月5〜10万円という目安の根拠
  • 何にかかる?:介護保険サービス費・医療費・消耗品など費用の5つの内訳
  • うちの場合は?:要介護度・ケース別の費用シミュレーション
  • 施設と比べてどう?:在宅と施設の費用の違いと「見えにくいコスト」
  • 誰が払う?どう抑える?:費用の負担の考え方と、知らないと損する負担軽減制度

お金の不安を解消し、安心して在宅介護を始めるための第一歩を、ここから踏み出していきましょう。

在宅介護の費用は月いくら?まずは平均像をつかむ

最初に気になるのは、「在宅介護に毎月いくらかかるのか」という点ですよね。まずは全国的な平均像から見ていきましょう。

公益財団法人 生命保険文化センターの「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、介護に要した月々の費用(公的介護保険サービスの自己負担分を含む)の平均は9.0万円でした1。ただしこれは施設介護を含んだ数字です。同じ調査では、在宅介護に限ると平均5.2万円、施設介護では平均13.8万円と、住まい方によって2倍以上の差があります1

つまり、自宅で介護をする場合の月額は、施設に比べると抑えられる傾向があります。とはいえ、利用する介護サービスの量や、医療的なケアの必要性、必要な消耗品によって費用は大きく変動します。あくまで目安として、月々5万円〜10万円程度を想定しておくとよいでしょう。これより少ないケースもあれば、医療依存度が高く、もっとかかるケースもあります。

また、月々の費用とは別に、初期費用として住宅改修費(手すりの設置や段差解消など)や、介護用ベッド・車椅子などの購入費用がかかる場合があることも念頭に置いておきましょう。

なお、介護は平均すると約4年7カ月(55.0カ月)続き、一時費用と月額費用を合わせた生涯総額の目安は約540万円とされています1。「いつまで・総額いくら」という長期の見通しや、親が元気なうちにやっておきたい準備の全体像は、別記事「【保存版】介護準備チェックリスト|いつから何を始める?」で詳しく解説しています。

この記事では、その中でも特に「毎月の費用の中身」と「負担を軽くする制度」に絞って深掘りしていきます。

在宅介護費用の主な内訳を5つに分けて解説

在宅介護にかかる費用は、大きく5つに分けて考えると整理しやすくなります。それぞれの中身を順番に見ていきましょう。

①介護保険サービスの利用料(自己負担分)

在宅介護の中心となるのが、介護保険を利用したサービスです。所得に応じて原則1割(一定以上の所得がある場合は2割または3割)の自己負担で利用できます。サービスの種類や申請の流れは、別記事「介護保険サービス種類と使い方を分かりやすく解説|申請方法から自己負担額まで」でまとめています。

主な在宅サービスと、自己負担1割の場合の費用目安(1ヶ月あたり、地域や事業所により異なる)は次の通りです2

訪問介護(ホームヘルプサービス)

身体介護(食事、入浴、排泄介助など)1回あたり約250円〜580円 ※1時間未満の場合
生活援助(掃除、洗濯、調理など)1回あたり約180円〜230円 ※45分未満の場合

利用回数や時間によって月額費用が変わります。
例えば、週に3回、1時間の身体介護を利用した場合、月額約7,000円〜12,000円が目安です。

通所介護(デイサービス)

要介護度や利用時間、施設の規模によって異なります。
例えば、要介護3の方が通常規模型のデイサービスを1日(7〜8時間)利用した場合、1回あたり約800円〜900円、週2回利用で月額約6,400円〜7,200円が目安です。 ※食費やおむつ代は別途実費

短期入所生活介護(ショートステイ)

要介護度や居室タイプ(多床室、個室など)によって異なります。
例えば、要介護3の方が多床室を1泊2日利用した場合、約1,600円〜1,800円です。※食費、滞在費は別途実費

福祉用具レンタル

車椅子月額 約300円〜800円
介護用ベッド(特殊寝台)月額 約600円〜1,300円 ※付属品によって変動
手すり(据え置き型など)月額 約200円〜400円

このほか、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導なども、必要に応じて利用します。

知っておきたい「区分支給限度基準額」

介護保険サービスは無制限に使えるわけではなく、要介護度ごとに1ヶ月に利用できるサービスの限度額(区分支給限度基準額)が定められています。この限度額を超えてサービスを利用した場合、超えた分は全額自己負担になるため注意が必要です。ケアプランを作成する際に、ケアマネジャーとよく相談しましょう。

区分支給限度基準額(1単位10円で計算した場合の目安)は次の通りです3。地域加算などにより異なる場合があるため、最新情報は自治体で確認してください。

要支援1約50,320円
要支援2約105,310円
要介護1約167,650円
要介護2約197,050円
要介護3約270,480円
要介護4約309,380円
要介護5約362,170円

②介護保険が使えない「保険外サービス」の費用

公的介護保険ではカバーしきれないサービスや、限度額を超えて利用したいサービスは、全額自己負担になります。これらは「保険外サービス」や「自費サービス」と呼ばれます。金額に上限がなく、使った分だけ積み上がる点が、家計を圧迫しやすいポイントです。

  • 配食サービス:
    栄養バランスの取れた食事を自宅に届けてもらうサービス。1食あたり500円〜700円程度が目安です。配達時の安否確認を兼ねられる利点もあります4
  • 見守りサービス:
    センサーやカメラ、訪問などで安否確認を行うサービス。月額700円〜数千円程度と、内容により幅があります5
  • 家事代行サービス:
    介護保険の生活援助では対応できない大掃除や庭の手入れ、ペットの世話などを依頼する場合。1時間あたり1,000円〜3,000円程度が目安です6
  • 移送サービス:
    介護タクシーなど、通院や外出時の移動をサポートするサービス。料金体系は事業者により異なります。

③医療費

持病の治療や定期的な通院、往診、薬代なども考慮に入れる必要があります。高齢になると複数の医療機関にかかることも多く、医療費の管理も重要になります。

診察費・検査費医療保険の自己負担割合(通常1〜3割)がかかります。
薬代処方される薬の種類や量によって異なります。
往診費・在宅医療にかかる費用在宅医に定期的に診てもらう場合、訪問診療料などがかかります。
歯科診療費訪問歯科などを利用する場合も費用が発生します。

④日常生活費の増加分

介護が必要になると、これまでかからなかった日用品費や水道光熱費が増えることがあります。

おむつ・尿取りパッド代使用頻度や種類によりますが、月額5,000円〜15,000円程度かかることもあります。
介護食・栄養補助食品代嚥下機能が低下したり、食が細くなったりした場合に必要となります。
水道光熱費の増加入浴回数や洗濯物が増える、室温管理でエアコンの使用時間が増えるなどで、月数千円〜1万円程度増える可能性があります。
その他消耗品清拭剤、保湿クリーム、使い捨て手袋、消毒液など、細々とした費用も積み重なります。

⑤その他、状況に応じてかかる費用

  • 交通費:
    通院の付き添いやショートステイの送迎、家族が遠方から介護に通う場合の交通費など。
  • 介護者のレスパイト(休息)のための費用:
    介護者がリフレッシュするために一時的にサービスを利用したり、外出したりする際の費用。

要介護度・ケース別に見る費用シミュレーション

個々の状況によって費用は大きく異なるため一概には言えませんが、具体的なイメージを持つために、3つのケースで月額をシミュレーションしてみましょう。

※以下はあくまで一例で、自己負担1割・1単位10円で計算しています。食費やおむつ代などの実費は含んでいません。

ケース1:Aさん(要支援2)|まだ自立度が高く、予防中心の利用

足腰の衰えを感じ始め、転倒予防のために週2回の短時間デイサービスと歩行器のレンタルを利用しているケースです。

デイサービス(1回3時間程度、週2回)月額 約3,000円〜4,000円
歩行器レンタル月額 約300円

合計(目安):月額 約3,300円〜4,300円 + 日常生活費の増加分など

ケース2:Bさん(要介護3)|在宅介護の「標準」的な組み合わせ

日常生活に手助けが必要になり、訪問介護・デイサービス・ショートステイを組み合わせて、家族の負担を分散しているケースです。

訪問介護(身体介護 週3回/1時間)月額 約10,000円
訪問介護(生活援助 週2回/45分)月額 約3,600円
デイサービス(週3回/7時間)月額 約10,000円
ショートステイ(月5日間、多床室・介護サービス費のみ)5日間 約4,000円

合計(目安):月額 約27,600円 + 日常生活費の増加分、ショートステイの食費・滞在費など

このケースは、要介護3の区分支給限度額(約270,480円)の範囲内に収まっています。もし限度額に近いところまでサービスを使えば、自己負担額もそれに応じて増えます。

ケース3:Cさん(要介護5・在宅酸素療法中)|医療依存度が高く負担が大きい

寝たきりに近く、医療的なケアも必要なため、訪問看護や毎日の訪問介護が欠かせないケースです。費用は高くなりやすく、医療保険分も別途かかります。

訪問看護(医療保険)自己負担割合や利用時間による(介護保険とは別枠)
訪問介護(身体介護 毎日2回/1時間)月額 約35,000円〜(毎日利用のため高額に)
介護用ベッドレンタル月額 約1,000円
車椅子レンタル月額 約500円

合計(目安):月額 約36,500円〜 + 訪問看護費、医療費、在宅酸素療法関連費用、日常生活費の増加分など

これらはあくまで介護保険サービス費の自己負担分が中心です。実際には、ここに医療費・おむつ代などの日常生活費・保険外サービス費が上乗せされます。正確な費用は、必ず担当のケアマネジャーに相談し、ケアプラン作成時に見積もりを出してもらいましょう。

在宅介護と施設介護、費用はどう違う?

「在宅は施設より安い」とよく言われますが、実際にどのくらい違うのでしょうか。月額の平均で比べると、次のようになります7

在宅介護(月額平均)約5.2万円
施設介護(月額平均)約13.8万円

確かに、月々の支出だけを見れば在宅介護のほうが抑えやすいといえます。施設に移る場合の費用は種類によって幅があり、月額の目安は次の通りです8

施設の種類月額費用の目安特徴
特別養護老人ホーム(特養)約5〜15万円入居一時金が不要で費用は比較的軽い。原則要介護3以上が対象で、待機者が多い
介護付き有料老人ホーム約15〜30万円以上サービスが手厚く早期入居も可能。初期費用・月額ともに施設差が大きい
サービス付き高齢者向け住宅約10〜25万円自由度の高いバリアフリー賃貸。要介護度が上がると費用が増えやすい
グループホーム約10〜20万円認知症の方が少人数で家庭的に暮らす。原則その市区町村に住民票が必要

※費用は地域・所得・介護度で大きく変わります。最新情報・自治体や施設での確認が不可欠です。

ただし、ここで見落としやすいのが在宅介護の「見えにくいコスト」です。

在宅では、家族が担う介護そのものに金額はつきませんが、その時間と労力は確かな負担です。仕事を減らしたり辞めたりすれば収入も下がります。さらに、要介護度が重くなるほど訪問介護や保険外サービスの利用が増え、在宅と施設の月額の差は縮まっていく傾向があります。

つまり、どちらが良いかは費用の数字だけでは決められません。本人の希望、家族が割ける時間、住環境などを含めて総合的に判断することが大切です。

在宅・施設・同居・近居などの選択肢を費用以外の軸も含めて比較したい方は「【2026年版】介護はどこで?自宅か施設か5選択肢を4軸で比較」を、同居を検討する場合の費用は「【完全ガイド】同居介護の費用と準備|5ステップと心構え5選」をあわせてご覧ください。

在宅介護の費用は誰が負担する?

「親の介護費用を、自分の家計から払い続けることになるのでは…」という不安を感じる方は少なくありません。ここで、費用負担の基本的な考え方を整理しておきましょう。

結論からいえば、介護費用は、まず親本人の年金や資産でまかなうのが基本です。

これはファイナンシャルプランニングでも一般的な考え方で、親世代自身も同じように考えている傾向があります。野村総合研究所の調査では、自分が介護状態になったとき「年金等の収入の範囲内でまかなう」と答えた人の割合は、75〜79歳で51.0%、80歳以上では55.3%に達しています9。多くの親が「子どもに金銭的な負担はかけたくない」と考えているのです。

子世帯が自分の貯蓄(教育資金や老後資金)から安易に持ち出しを続けると、介護が長期化したときに子世帯自身の家計が立ち行かなくなるおそれがあります。だからこそ、まずは親の年金・資産の範囲で予算を組み、後述する負担軽減制度を活用して費用を抑えることが、結果的に家族全員を守ることにつながります。

とはいえ、親の資産を正確に把握したり、兄弟姉妹で負担のルールを決めたりするのは、なかなか切り出しにくいものです。その具体的な進め方は「【保存版】介護準備チェックリスト|いつから何を始める?」で解説していますので、あわせて参考にしてください。

在宅介護の費用負担を軽減する公的制度・仕組み

在宅介護の費用負担は決して軽くありません。しかし、負担を軽くするためのさまざまな公的制度7があります。多くは「申請しないと受けられない」ため、知っているかどうかで負担が大きく変わります。積極的に情報を集めて活用しましょう。

高額介護サービス費制度

1ヶ月に支払った介護保険サービスの自己負担額(1〜3割の部分)が、所得に応じた上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。上限額は世帯の所得状況によって区分されています。

例えば、住民税課税世帯で一般的な所得の方の場合、月々の自己負担上限額は44,400円です10。これを超えた分が申請により支給されます。対象となる方には、通常、市区町村から申請書が送られてきます。

高額医療・高額介護合算療養費制度

医療保険と介護保険の両方を利用している世帯で、1年間(毎年8月1日〜翌年7月31日)の医療保険と介護保険の自己負担額の合計が著しく高額になった場合に、負担を軽減する制度11です。世帯の所得や年齢に応じた限度額を超えた分が支給されます。こちらも申請が必要です。

医療費控除

1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費(生計を同じくする家族分も含む)が一定額(原則10万円、所得により異なる)を超えた場合に、確定申告をすることで所得控除を受けられ、所得税や住民税が軽減される制度です。次の介護関連費用も医療費控除の対象12になる場合があります。

  • 医師等による診療・治療費、薬代
  • 訪問看護、訪問リハビリなどの医療系介護保険サービス費
  • 一定の条件を満たす場合の介護福祉士等による喀痰吸引等の費用
  • おむつ代(医師が発行する「おむつ使用証明書」が必要な場合あり)
  • 交通費(公共交通機関利用の通院費など)

領収書は必ず保管し、対象になるか不明な場合は税務署や税理士に確認しましょう。

自治体独自の助成・支援制度

お住まいの市区町村によっては、国や県の制度とは別に、独自の助成金や支援サービスを設けている場合があります。

  • おむつ代の助成:現物支給や購入費の一部助成など。
  • 配食サービスの利用料補助。
  • 住宅改修費の介護保険給付への上乗せ補助。
  • 理美容サービスの助成。
  • 家族介護者への慰労金や手当の支給。

内容は自治体によって大きく異なるため、市区町村の高齢者福祉担当窓口やホームページで確認することが大切です。

世帯分離

親と子が同居している場合でも、住民票の世帯を分ける「世帯分離」を行うことで、介護保険サービスの自己負担上限額などが変わる(下がる)可能性があります。

ただし、国民健康保険料が上がったり、家族手当や扶養控除に影響が出たりする場合もあるため、メリットとデメリットを総合的に比較検討する必要があります。損得はケースによって異なるため、安易に判断せず、市区町村の窓口や専門家に相談しましょう。

税法上の障害者控除

要介護認定を受けている65歳以上の方で、一定の基準(市区町村長等の認定)を満たす場合、所得税や住民税の計算上、障害者控除または特別障害者控除の対象となることがあります。これにより税負担が軽減されます。対象になるかはお住まいの市区町村の窓口で確認し、認定書を発行してもらう必要があります。

費用の相談は誰に?どこにすればいい?

在宅介護の費用に関する悩みや疑問は、一人で抱え込まずに専門家に相談することが大切です。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアプランの作成だけでなく、費用に関する相談にも乗ってくれます。利用できるサービスや制度について最も身近な相談相手です。

地域包括支援センター

高齢者の総合相談窓口として、介護保険制度全般、医療、福祉、権利擁護など幅広い相談に対応しています。適切な専門機関を紹介してもらうことも可能です。

市区町村の介護保険担当窓口

高額介護サービス費制度や負担限度額認定、自治体独自の助成制度など、公的制度の詳細について確認できます。

ファイナンシャルプランナー(FP)

特に介護に詳しいFPであれば、長期的な視点での家計管理や資金計画についてアドバイスを受けることができます。

なお、費用の不安の裏には「介護のために仕事を続けられるか」という心配が隠れていることも少なくありません。介護休業給付金など仕事と介護を両立するための制度については「【実例】介護離職せずに仕事を続けるための両立支援と環境づくり」で詳しく解説しています。

長期的な視点で考える住まいとトータルコスト:「C’ZB(シーズビー)シニアリビング」という選択

在宅介護の費用を考えるとき、月々のサービス利用料や消耗品費だけでなく、安心して介護できる住環境を整えるための初期費用や、将来の生活の質(QOL)を保つための費用も、長期的な視点で考えておきたいところです。

例えば、既存の住宅を大規模にリフォームするには高額な費用がかかる場合や、賃貸住宅ではリフォーム自体が難しいケースもあります。そうしたときに、私たち株式会社アイデアがご提案する、庭に設置する別棟の介護専用ハウス「C’ZB(シーズビー)シニアリビング」は、費用面も含めて新しい選択肢の一つとなり得ます。

仕様面の特徴(事実)は次の通りです。

  • 工場で完成させたユニットをクレーンで設置するため、大がかりなリフォーム工事が不要。給排水接続でトイレ・お風呂も設置可能
  • 移動型建築で軽視されがちな断熱性能を重視し、ヒートショック対策にも配慮
  • 使い終えた後は買取も可能で、従来建築で生じがちな解体費用(約150〜300万円)を抑えられる
  • 1ユニットは6.0m×2.4m(駐車場1台分より少し大きい)。連棟で広さの拡張も可能

母屋に隣接しているため、ご家族が必要なときにすぐサポートでき、精神的な安心感が得られます。その結果、すべてのケアを外部サービスに頼らずに済み、サービス利用費を抑えられる可能性もあります。また、コンパクトで断熱性の高い独立空間は、母屋全体を常に介護に適した温度に保つよりも、光熱費を効率的に管理しやすいと考えられます。

一方で、設置には庭などのスペースと給排水の条件が必要で、敷地の状況や用途地域によっては設置できない場合があります(設置条件は要確認)。

屋内に広いリビングや複数の部屋を求める方には、リフォームや住み替えのほうが適することもあります。あくまで「在宅と施設・同居の中間にある選択肢の一つ」として、他の方法と比較しながら検討してください。

「C’ZB(シーズビー)シニアリビング」は、月々の介護費用を必ずしも削減するものではありません。しかし、住環境整備の初期投資の考え方、長期的なQOLの維持、家族の介護負担軽減といった観点から、トータルコストで見たときに有効な選択肢になり得ます。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ神奈川県足柄上郡中井町にある弊社の展示場へお越しください。

よくある質問

Q. 在宅介護の費用は、毎月いくらかかりますか?

A. 在宅介護の月額は平均で約5.2万円とされ、目安としては月5〜10万円程度を見ておくとよいでしょう。ただし、利用する介護サービスの量や医療的なケアの必要性、要介護度によって大きく変わります。

これとは別に、住宅改修や介護用ベッドなどの初期費用がかかる場合もあります。正確な金額はケアマネジャーにケアプランの見積もりを依頼すると分かります。

Q. 要介護5など重度になると、費用はどれくらい高くなりますか?

A. 介護保険サービスの自己負担分だけでも、毎日の訪問介護などで月3.6万円以上になることがあります。要介護度が重くなるほど利用できるサービスの限度額(区分支給限度基準額)も上がり、医療費や在宅医療関連の費用も加わるためです。

限度額を超えて利用した分は全額自己負担になるので、ケアマネジャーと相談しながらプランを組むことが大切です。

Q. 在宅介護の費用は、子どもが負担しなければいけませんか?

A. いいえ、まずは親本人の年金や資産でまかなうのが基本です。調査でも、高齢者の多く(80歳以上では半数以上)が「年金等の収入の範囲内でまかなう」と考えています。

子世帯が自分の貯蓄から安易に持ち出すと、介護が長期化したときに自分たちの家計が苦しくなるおそれがあります。親の予算内でプランを組み、負担軽減制度を活用することが家族全員を守ることにつながります。

Q. 在宅介護は、施設に入るより本当に安いのですか?

A. 月々の支出だけを見れば、在宅(平均約5.2万円)は施設(平均約13.8万円)より抑えやすい傾向があります。ただし在宅には、家族が担う介護の時間や労力、保険外サービスの上乗せといった「見えにくいコスト」があります。

要介護度が重くなるほど在宅と施設の費用差は縮まる傾向があるため、費用の数字だけでなく、家族が割ける時間や本人の希望も含めて判断することが大切です。

Q. 在宅介護で使える、費用の負担軽減制度には何がありますか?

A. 代表的なのが「高額介護サービス費制度」で、一般的な所得の世帯では月の自己負担が44,400円を超えた分が払い戻されます。ほかにも、医療と介護の自己負担を合算する「高額医療・高額介護合算療養費制度」、確定申告で受けられる「医療費控除」、自治体独自の助成などがあります。

多くは申請しないと受けられないため、市区町村の窓口やケアマネジャーに確認しましょう。

まとめ:費用を正しく知れば、在宅介護の不安は備えに変わる

在宅介護にかかる費用は、ご家庭の状況によってさまざまです。けれど、何にいくらかかるのかという内訳を理解し、使える負担軽減制度を事前に把握しておけば、漠然とした不安は具体的な備えに変わります。費用は「分からない」から怖いのであって、見える化すれば計画的に向き合えるものです。

本記事の要点を振り返ります。

  • 在宅介護の月額は平均約5.2万円、目安は月5〜10万円程度。要介護度や医療の必要性で大きく変わります。
  • 費用は介護保険サービス費・保険外サービス・医療費・日常生活費・その他の5つに分けて考えると整理しやすくなります。
  • 施設より月額は抑えやすい一方、在宅には家族の負担という「見えにくいコスト」もあります。費用だけで判断しないことが大切です。
  • 費用はまず親本人の年金・資産でまかなうのが基本。高額介護サービス費など、申請して使える制度を賢く活用しましょう。
  • 迷ったら一人で抱えず、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談を。

そして長期的には、住まいの工夫が介護のしやすさや費用負担に関わってきます。「住み慣れた自宅で看たいけれど、リフォームや同居では難しい」と感じることもあるかもしれません。

そんなときは、私たち株式会社アイデアの「C’ZB(シーズビー)シニアリビング」のような、庭に設置する独立型の介護専用ハウスも、選択肢の一つとして検討いただけます。在宅と施設・同居の“中間”にある住まいの形について、まずは気軽に情報を見てみてください。

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費用のことを正しく知り、賢く備えることで、在宅介護の経済的・精神的な負担を少しでも軽くし、大切な方との時間を心豊かに過ごせるよう、お手伝いできれば幸いです。不安なことがあれば、ケアマネジャーや地域包括支援センター、そして私たち専門家に、どうぞお気軽にご相談ください。

脚注

  1. 公益財団法人 生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」(介護費用の月額平均・在宅/施設別費用・介護期間・一時費用)https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html ↩︎
  2. 介護報酬|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/housyu/index.html ↩︎
  3. サービスにかかる利用料|介護保険の解説(介護サービス情報公表システム)https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html ↩︎
  4. 介護保険外サービス一覧|種類と事例を徹底解説 – Rehab Cloud(保険外サービスの料金目安)https://rehab.cloud/mag/3089/ ↩︎
  5. 介護保険外サービス一覧|種類と事例を徹底解説 – Rehab Cloud(保険外サービスの料金目安)https://rehab.cloud/mag/3089/ ↩︎
  6. 介護保険外サービス一覧|種類と事例を徹底解説 – Rehab Cloud(保険外サービスの料金目安)https://rehab.cloud/mag/3089/ ↩︎
  7. 公益財団法人 生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」(介護費用の月額平均・在宅/施設別費用・介護期間・一時費用)https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html ↩︎
  8. 老人ホームの費用相場(施設種別の月額目安)|みんなの介護・LIFULL介護ほか https://www.minnanokaigo.com/guide/cost/tokuyou/ ↩︎
  9. 野村総合研究所「介護費用はどのようにまかなうか〜年金等の収入の範囲内で〜」(2023年調査)https://www.nri-social.co.jp/sirniors/column/column_23/ ↩︎
  10. 厚生労働省「月々の負担の上限(高額介護サービス費の基準)が変わります」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000165766.pdf ↩︎
  11. 高額介護合算療養費制度 概要|内閣府 https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/kaigi/doc/senmon138shi02_6.pdf ↩︎
  12. 医療費控除の対象となる医療費|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm ↩︎